夏は涼しく冬は暖かい家にするために②
高気密・高断熱の家は、1970年代後半のオイルショック時に
北海道の住宅の寒さを何とかできないかと北欧の住宅を研究し始めたことが起源です。
つまり、寒い土地ほどその効果が出るように作られています。
よって、冬場に大雪が降らないエリアでは
無駄なコストをかけたてしまうことになってしまう可能性もあります。
とりあえずやっておけばいいという考えではなく、
本当に必要なだけの気密性・断熱性かどうかをきちんと話し合い、
じっくりと地域の季節的な問題と向き合ってください。
▶︎高気密・高断熱の家にデメリットはないのか
高気密・高断熱の家は、言い換えれば「密封された家」に近くなります。
そのため、室内の空気を常に新鮮なものにする必要があり24時間換気が義務付けられています。
淀んだ空気のなかで生活はしたくないものです。
また、小さなお子様のおられるご家庭、アレルギーをお持ちのご家族がある場合は、
やはりシックハウス症候群も気になるでしょう。
シックハウス症候群とは、住宅での空気汚染が原因の健康障害のこと
常に換気し続けなければならないため、
電気代が気になる、音がうるさいなどの理由で切ってしまうご家庭もありますが、
これでは夏は涼しく、冬は暖かい家で快適に住まうということが難しくなります。
また、ストーブやファンヒーターは基本的に使えません。
燃焼に伴って排気ガスや湿度を部屋中に撒いてしまうからです。
どうしてもという場合は、排気装置で排気ガスを外に追い出してしまう仕組みのものを取り入れましょう。
排気装置のあることとエコ志向から、薪ストーブが注目されているのもうなづけます。
デメリットまで正直に話してくれる担当者に出会えることが、とても大事なことと言えるでしょう。
▶︎まとめ
「夏は涼しく、冬は暖かい家」を手に入れるには、
・日本の四季に寄り添いながら暮らしたいのか
・24時間換気をしながらでも快適さを優先するのか
といった求めるライフスタイルに充分に配慮しなくてはなりません。
それぞれのご家庭ごとの考え方や、建築予定地の気候・環境によっても
異なるることを理解しておいてください。
大事なのは、狭い日本といえど、やはり大雪に悩まされるエリアもあれば、そうでないエリアもあります。
本当に、勧められただけの高気密・高断熱の程度が必要なのかを見極めましょう。
家はとても長い付き合いをする家族の財産です。
無駄な費用は削り本当に必要な部分に注ぎ込むべきですし、快適さを求めるあまりに家の寿命を短くしては本末転倒です。
長く愛せる家にするためにも、これらの機能性についても充分検討してください。
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